最近、米国各地で続出しているアジア系に対するヘイトクライム(憎悪犯罪)に対応するため、ニューヨーク韓国系在住者会や韓国系専門職団体ではホットラインなどを設けて対応している。韓国系団体と各地の領事館はアトランタ事件をきっかけに、アジア系に対するヘイトクライムがいっそう広がるのではないかと注視している様子だ。ニューヨーク警察は同日夜、アトランタ事件直後に韓国系・中国系の人々が多く住んでいる地域に警察官らを多数派遣し、万が一の事態に備えた。
韓国系だけでなく、ほかのアジア系在住者たちも憤っている。サンフランシスコでは「アジア系に対するヘイトクライムを止めろ」という名称のアジア系市民団体が同日、「アトランタ銃撃事件は被害者と遺族だけでなくアジア系コミュニティー全体にとって言葉で表現できないほどの悲劇だ。人種差別がどれだけ高い水位にまで達しているかを示す事例だ」との声明を発表した。
あるアジア系米国人は、米紙ニューヨーク・タイムズ電子版のアトランタ事件の記事コメント欄に「米国に移民して4年になるが、新型コロナウイルス感染症パンデミック(大流行)以来、公共の場で『コロナ』と呼ばれるなどの侮辱を何度も受けた。今日のような銃撃事件を見ても、私たちの価値観や地域社会を取り戻すための試みをしなければ、この国は永遠に消えるだろう」と書き込んだ。