人権委は、このような行為はすべて不適切だと判断した。人権委は決定文で、「学校の公式行事で、政治的内容のスローガンを例として提示し、生徒に叫ばせたのは不適切だ。(チョ・グク元長官、イルベ関連発言は)正当な論拠を提示し、客観的判断能力を育てるという教育目的にも合っておらず、それ自体非常に不適切な偏向性のある発言だ」と述べた。
それにもかかわらず、人権委は「人権侵害があったと見なすのは難しい」と陳情を棄却した。「反日スローガンは生徒たちが自主的に作ったもので、提唱過程に強要があったと見なすのは難しく、チョ・グク元長官やイルベ関連発言も事実だが、教師が謝罪しているので、別途の救済措置は必要でない」と説明した。
しかし、問題を提起していた元生徒たちは、人権委の決定に反発した。当時仁憲高校3年生だったチェ・インホさん(20)は28日、本紙の電話取材に「マラソン行事の準備段階から学校側は反日スローガンを例として提示し、『たすきをしなければ完走と認めない』と言うなど、事実上の強要に近かった。『イルベ』発言をした教師の謝罪も形式的なものだった」「人権委が被害生徒の調査を一度もせずに決定を下したのは職務放棄だ。人権委に対する行政訴訟や告訴などを検討している」と語った。