登山の初心者が増えるにつれ、あきれるような事故も多く発生している。今月15日午後4時ごろ、北漢山の山岳救助隊は稜線を巡回していた時、「道に迷った」と叫ぶ20代女性を発見した。ひざ丈のひらひらのスカートに薄いダウンジャケット、スニーカーという姿だった。救助隊は「間もなく日が暮れる。スニーカーでこれ以上登り続ければ事故の危険性が高まるので、下山してほしい」と言ったが、この女性は「香炉峰まで絶対に行きたいから、道だけ教えて」と言ったという。北漢山救助隊関係者は「あまりにも頑固なので、『30分だけ登ったら必ず下山して』と言って行かせた」「登山コースの難易度をよく知らないまま、軽装で山を登る人々が増えていることも事故の原因」と話す。ソウル市山岳救助隊の隊員は28人。新型コロナで増えた登山客らの救助のため、隊員たちは週末に一日4-5回山に登る。
登山コースが若者たちの「デートコース」に浮上、ほかの人々の目が届かない脇道を探すうちに道に迷うケースもあるという。消防災害本部関係者は「道に迷ってしまうカップルのほとんどが登山の初心者」「どこから道に迷ったのかもよく分からず、彼らを見つけるため、『どこから登山を開始したのか』『左に行ったのか、右に行ったのか』などいちいち聞いた上で救助をしなければならない」と言った。ソウル市特殊救助団によると、「道に迷った」という単純遭難通報は20代が全体の33%で最も多かったとのことだ。
高い岩の上に登って「インスタグラム」などソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上に掲載する写真を撮影中に転落する事故もしばしば発生している。山岳救助隊のイ・ジュンボム支隊長(56)は「ウエディングドレスのすそのように岩が広がっている北漢山の『ウエディング岩』など、ソウルの主な山の名所で写真を撮っていて転落する事故が年に2-3件発生している」と説明した。