文大統領の誕生日に合わせて「お月様にささげる歌」流したKBS

今年と2019年の『開かれた音楽会』で演奏、5年間で2回放送…2回とも誕生日のころに

 KBSが文在寅(ムン・ジェイン)大統領の誕生日に合わせて『ソング・トゥ・ザ・ムーン』(Song to the moon=韓国語タイトル『お月様にささげる歌』、日本語タイトル『月に寄せる歌』)という歌を放送したとの疑惑が2日、提起された。文大統領の姓のアルファベット表記が「Moon」であることから、親文(親・文在寅大統領)系支持者たちは文大統領のことを「お月様」とよく呼んでいる。

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 野党・国民の力の朴大出(パク・デチュル)議員が2日に入手したKBSの資料によると、最近5年間にKBSテレビやラジオで『ソング・トゥ・ザ・ムーン』が放送されたのは合計2回だという。2回ともKBS第1テレビの音楽番組『開かれた音楽会』で流されたが、最初は文大統領の誕生日(1月24日)に近い2019年1月27日、2回目は誕生日当日の2021年1月24日に演奏され、放送された。『ソング・トゥ・ザ・ムーン』はアントニン・ドヴォルザークのオペラ『ルサルカ(Rusalka)』に登場する曲だ。チン・ヘウォン大邱地検検事=当時=が昨年5月にこの歌の動画をシェアし、「金正淑(キム・ジョンスク)夫人(文大統領夫人)が両目を見開いてご覧になっているのにもかかわらず、けばけばしいドレスを着て賛歌を歌っている」と描写して騒動になった。

 このような疑惑について、KBSは「最初の放送は出演者のソプラノ、イ・ユンギョン啓明大学教授が提案し、会議を経て最終的に選曲した」「2回目の放送は親しみ深い映画音楽をテーマにしていたが、『ソング・トゥ・ザ・ムーン』は映画音楽として挿入される有名なオペラのアリアなので選曲された」と説明した。朴大出議員は「KBSが受信料引き上げを推進するための正当性を得るには、政権の空気に合わせているとの批判を呼ぶ行動を避けるべきだ」と語った。

チュ・ヒョンシク記者
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