A艦は2008年に進水式が行われ就役した。国会の議事録によると、昨年10月の国政監査の際に保守系野党・国民の力の河泰慶(ハ・テギョン)議員が「214型のJ艦が故障しているが、同じ仕様のA艦は問題ないのか」と質問した。これに対して夫石鍾(プ・ソクチョン)海軍参謀総長は「今現在は大丈夫だ」と2回答弁した。ところがそれからわずか3カ月後にA艦で問題が発生したのだ。韓国軍はA艦について「J艦と同じくエンジンの電動機に欠陥がある可能性が考えられる」と判断している。韓国軍の主力艦である潜水艦が海上で作戦行動に臨むどころか、長期にわたって倉庫で整備を受けねばならないのが現在の状況ということだ。
214型潜水艦は2000年からドイツの技術を導入して現代重工業と大宇造船海洋が計9隻を建造し、現在運用している。1隻当たりの価格はおよそ4500億ウォン(約420億円)になるという。全長65.3メートル、全幅6.3メートル、最高速度は20ノット(時速37キロ)だ。40人の乗組員を乗せて燃料補給なしにハワイまで往復できる。空気がなくても蓄電池を充電できる「空気不要推進システム」が搭載され、海面に出ることなく2週間海中で作戦を展開できる。しかし就役後はボルトの切断や緩み、スクリューに151の亀裂が発見されるなど問題が相次いだ。2015年には元艦長ら予備役将校らが潜水艦の性能評価などを巡り、業者などと不正に関与したとして検察から取り調べを受けた。