拒否した生徒には「あの子らに目を付けられたら学校生活ができなくなる」「君たちの両親を生き埋めにすることもできる」などと脅した。被告は「自分は闇金業者だ」「裏切ったら仕返しする」などという言葉を恐れた生徒らと次々と性的関係を持った。昨年3月から7カ月間、被告から性的暴力を受けた生徒は11人で、13歳の中学1年生も含まれていた。被告は暴行後に連絡を絶った女子生徒を探させ、再び呼び出して犯行を繰り返した。
被告は犯行場面を携帯電話で撮影した。通報や告訴ができないように女子生徒の顔や身体の主要部位が映ったわいせつ動画を撮影した。被告は「強制的に性的関係を持つわけではない」「強制的な撮影ではない」などと被害者の同意を得たかのように振る舞っていた。被害を受けた女子生徒6人は誰かに映像を見られるのではないかという不安感にさいなまれた。
被告の言いなりだった女子生徒は被告による性的暴行の事実を知りながらもそれを傍観し、被害生徒らをうそで脅迫して、被告と引き合わせていたという。
ソウル高裁春川裁判部は「11人の児童・青少年を相手に62回にわたり犯行に及んだ点からみて、懲役15年を言い渡した一審判決はやや軽く不当だ。被告が被害回復に取り組まず、真面目に努力もしておらず、重い刑は避けられない」と指摘した。