金於俊「セウォル号故意沈没説」映画…制作費9億ウォンで売上44億ウォン

特捜団「金氏の主張通りなら世界中の基地局データ操作しなければ」

金於俊「セウォル号故意沈没説」映画…制作費9億ウォンで売上44億ウォン

 検察の「セウォル号惨事特別捜査団(以下、特捜団)」は19日に1年2カ月間にわたる捜査結果を発表し、「(2014年に沈没した貨客船)セウォル号の船舶自動識別装置(AIS)のデータが操作されたという疑惑は事実ではない」と述べた。

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 AISデータ操作説は放送ジャーナリストの金於俊(キム・オジュン)氏が提起していたものだ。同氏はキム・ジヨン監督と共に制作した『その日、海』(日本での上映タイトル『2014年4月16日その日、その海』)という映画で、「セウォル号故意沈没説」を提起し、「政府が事故初期発表したAISデータは操作された」と主張した。この主張は与党支持者の間で大きな反響を呼び、映画は54万人を超える観客を動員、44億ウォン(約4億1500万円)を上回る売上を記録した。制作費は9億ウォン(約8500万円)だった。

 金於俊氏はこの映画や、第18代大統領選挙が操作されたという内容の映画『ザ・プラン』(2017年4月公開)などを制作するとして、クラウドファンディングにより20億ウォン(約1億9000万円)を上回る制作費を支援してもらった。金於俊氏とキム・ジヨン監督は2020年4月15日に後続作に当たる『幽霊船』も公開した。

 特捜団が国内23のAIS基地局や海外AIS収集業者のデータなどを広範囲に分析したところ、すべて政府が発表したAISデータと一致した。特捜団関係者は「金於俊氏の言葉通りなら、当時の政府は全世界のAIS基地局のデータをすべて操作しなければならない」「これ以上、消耗的な論争がなければと思う」と語った。だが、「セウォル号社会的惨事特別調査委員会(社惨委)」は20日、「特捜団はAIS疑惑に関して、海洋水産部などの既存の論拠を繰り返した」と批判するコメントを出した。

ピョ・テジュン記者
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