ジュンヨン氏の個展は、ソウル市中区のクムサン・ギャラリーで今月17日に始まったが、同ギャラリーのファン・ダルソン代表は文大統領の小学校の同級生であることが分かり、インターネット上にさまざまな意見が寄せられた。同ギャラリーは文大統領の娘ムン・ダヘさんが2年間、アシスタント・キュレーターとして勤めた所でもある。ファン・ダルソン代表は20日、本紙の電話取材に「大統領の息子であるジュンヨン氏とは大学卒業時からアーティスト的な姿勢などについてアドバイスして関係を結んできた。今回の個展開催は大統領との親交によるものではない」と話した。個展は23日まで行われる。
大統領の息子の個展開催というニュースに各政派の反応は大きかった。動画投稿・共有サイト「ユーチューブ」のチャンネル「カロセロ(縦横)研究所」では18日の放送で、「大統領の息子の個展のために『社会的距離確保』の第3段階への引き上げが持ち越されている」という内容の主張をしたほか、野党・国民の力は政府の新型コロナ問題対応を批判し、「このさなかに大統領の家族が8年ぶりに展示会を開くというニュースもあった。追求するという点は理解するが、この時局に模範を示さなければ、国民もついてこないだろう」という報道官の論評を20日に発表した。しかし、同日、個展会場には人がほとんどいなかった。同ギャラリー関係者は「一日の訪問者は多くても25人ほど」と語った。
ジュンヨン氏は、影が光の角度に応じてゆがむ輪郭を見せ、これが幻視をもたらすという考えに基づく映像作品5点を発表した。最も高価なものは5万ドル(約520万円)で販売されている。1点は非売品、ほかは600ドル-2万ドル(約6万2000-200万円)前後だ。 同ギャラリー側は「まだ売れた作品はない」と明らかにした。