【コラム】「メード・イン・チャイナ」という自負心

 トランプ米大統領が中国製品に関税をかけ、貿易戦争を起こしたのも「中国製造2025」政策に脅威を感じたからだという分析がある。トランプ大統領は昨年6月、ある米メディアのインタビューで、「自分は習近平国家主席に『中国製造2025』は侮辱的だと話した。中国はもうこの表現を使わない」と発言している。

 現在外国企業は中国の消費者の愛国ムードに合わせなければ生き残れず、プライドを少しでも逆なですれば、すぐに撤退させられる。米電気自動車(EV)大手のテスラは昨年、中国・上海工場で生産したモデルを発表し、「中国製のモデル3がやってくる」と宣伝して好評を集めた。これに対し、イタリアのファッションブランド、ドルチェ&ガッバーナは2年前、中国系の女性モデルがはしでピザを食べる場面の広告を流し、中国を侮辱しているとの批判を受け、事実上中国事業を畳まなければならなかった。

 韓国のアイドルグループ、防弾少年団(BTS)による6・25戦争(朝鮮戦争)に関する韓米友好発言も最近、「侮辱罪」に引っ掛かり、中国の一部ネットユーザーや民族主義系メディアから集中攻撃を受けた。中国でBTSを広告モデルに起用したサムスン電子、現代自動車など韓国企業は明確な情報把握を行う前の段階で、インターネット上で批判世論が強いという理由だけでBTSとの関係を絶った。

 愛国主義と優越主義は中国の10-20代で最も強く表れる。中国が米国と2大国と呼ばれるほど大国に浮上するのを直接見守り、学校で「中華民族の偉大な復興」という愛国思想を絶え間なく注入された影響が大きい。彼らが消費層の中心となった中国市場で外国企業の将来の不確実性は相当大きい。外国企業が堂々と声を上げて活動できるだろうか。

北京=キム・ナムヒ特派員

■「アジア・パワー指数」1位は米国、韓国7位…中国は?

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