また今月22日から自家隔離を続けている共に民主党の李洛淵・代表は25日、王毅外相に電報と花束を贈ったことがわかった。李代表は中庸の「唯天下至誠爲能化(小さなことも最善を尽くせば誠になる)」を引用し、王毅外相に「コロナの渦中に直接来韓し、真心を尽くす姿に大きな感動を覚える」「次に会う時はぜひ私のふるさとのマッコリで大切な客人を温かくお迎えしたい」とのメッセージを伝えた。
統一部では王毅外相の来韓が近づくと、李長官との1対1の会談を実現させようと非常に力を尽くしたようだ。徐虎(ソ・ホ)次官を中心に統一部幹部らが官民の様々なルートを通じ、中国側に会談あるいは朝食会などを打診したという。その際には中国の外交当局と直接のルートを持つ野党関係者にも橋渡しを依頼したこともわかった。
李長官はここ最近、今なお膠着(こうちゃく)状態にある南北関係を進展させるため、北朝鮮に対してワクチン支援や経済協力などを提案してきた。ある外交筋は「統一部が王毅外相と李長官の会談実現に向け努力した背景には、南北間の経済協力構想に中国が最低限の支持を表明することを期待したからだろう」との見方を示した。しかし中国側は青瓦台での日程などを理由に難色を示したという。外交面でのカウンターパートでもない李長官との会談に応じる必要性は感じなかったようだ。
一方で李長官は12月の第2週ごろにワシントンを訪問し、北朝鮮との保健・医療分野での協力構想などについて米国側に説明する計画だったが、米国の政権交代期でもあることから、米国側の主要な関係者とスケジュールを合わせるのが非常に難しく、事実上計画は霧散した。また米国務省は25日(現地時間)、李長官が23日に韓国の複数の財界関係者と会った席で、「南北経済協力の可能性」や「北朝鮮制裁の柔軟性」などに言及したことを取り上げ「国連安全保障理事会の制裁決議はこれを守る義務がある」「米国は今後も全ての国連加盟国が制裁決議を実行に移すことを期待する」とコメントした。李長官の発言に反対の意向を明確にしたものと解釈されている。