「日本に対する国民の結集力を見せつけた成功した運動だった」という肯定的な評価と「現実性がなく、国民的な反日感情にだけ頼った政府・与党の大衆扇動にすぎない」という批判が共存しているのだ。
ユニクロと日本製ビールなどを対象とする日本製消費財に限れば、不買運動の効果は明らかにあった。業界は過去1年でユニクロの赤字が数百億ウォンに達したと推定している。ユニクロを運営する日本企業ファーストリテイリングは、2019年9月から1年間の売上高が12.3%、純利益が44.4%減少したと発表した。韓国に187カ所あったユニクロ店舗は160カ所余りに減少。日本製ビール、たばこの輸入額はそれぞれ84%、89%減少した。
しかし、同じ期間に韓国では日本のゲーム「どうぶつの森」がブームを起こし、日本のプレミアムブランド「コム・デ・ギャルソン」「オニツカタイガー」などは不買運動の影響を避けた。レクサス、トヨタは過去3カ月間で韓国での販売台数が前年同期比49%、13%増加するなど、不買運動が1年以上続き、日本企業の韓国での販売実績が高級消費財から徐々に回復を見せている。
不買運動の動力が弱まった理由は選挙シーズンを前に「反日」感情を刺激してきた政府が選挙後、状況が何も変わっていないにもかかわらず、「相生・協力」を強調するなど態度を変えたからだとする見方もある。
「もう日本には負けない」と韓日感情を主導してきた文在寅(ムン・ジェイン)大統領は日本の菅義偉首相が就任すると、「いつでも向かい合って座り、対話を行い、意思疎通する準備ができている」と日本に対話のジェスチャーを送った。今年9月には文大統領と菅首相の電話会談が実現した。朴智元(パク・チウォン)国家情報院長も最近、訪日日程を調整するなど関係改善に向けた水面下の作業を進めているとされる。