家宅捜索5日間の今年7月24日、外部の専門家で構成される検察捜査審議委員会は、韓検事長に対する捜査を中断し、不起訴とするよう勧告したが、李盛潤(イ・ソンユン)ソウル中央地検長は家宅捜索を強行した。「暴行」論争が起きると、ソウル中央地検は当時、「韓検事長が物理的に家宅捜索を妨害し、丁次長検事が負傷した」とし、家宅捜索直後い病院に入院した写真を公開。韓検事長が公務執行を妨害したという趣旨の主張を行った。
チャンネルA事件の捜査を担当した丁次長検事が涜職暴行罪で起訴されたことで、事件に関する捜査指揮権を発動した秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官、検察捜査審議委員会による捜査中断・不起訴勧告を無視し、家宅捜索を指示した李盛潤地検長は、無理な捜査を強行したという批判を避けられないとみられる。
丁次長検事に対するソウル高検監察部の捜査は3カ月近くを要した。丁次長検事は「韓検事長に対する捜査が進行中」という理由で召喚に応じず、先月になってようやく聴取を受けた。李盛潤地検長も当時、金栄大(キム・ヨンデ)ソウル高検長を訪ね、「監察延期」を求めたことから、監察妨害ではないかと論議を呼んだ。今年8月の検察中堅幹部異動では、ソウル高検監察部の検事全員が辞表を提出するか左遷されたため、監察部が空中分解した。
丁次長検事は「起訴は承服できない。今後裁判で当時の職務執行行為の正当性を積極的に主張する予定だ」とコメントした。