特にドイツ社会民主党、緑の党、左翼党が一斉に「少女像撤去は不適切だ」という意見を示したことが大きな影響を及ぼしたという話もある。社会民主党所属のゲアハルト・シュレーダー元首相夫妻も少女像撤去に公に反対した。少女像を維持すべきだというオンライン請願には14日午後までで6400人余りが署名、そのうち3分の2がドイツ居住者だ。
ドイツ政府が韓日間合意を見いだすとの方針を決めただけに、今後は激しい外交戦になっていく可能性が高い。しかし、韓国外交部や駐ドイツ韓国大使館は介入を渋っている。駐ドイツ韓国大使館側は「今回の事案についてよく把握しており、綿密に対応しているが、どのような対応を取るのかは明らかにできない。少女像を設置したのは民間団体なので、政府で公に対応するのは難しい」と述べた。鄭範九(チョン・ボムグ)駐ドイツ大使は交代が確定していて、帰国を控えている状況だ。
ミッテ区は、撤去命令を下した根拠として、少女像に刻まれた碑文が日本を刺激し、独日間の外交関係を害するという点を挙げている。したがって碑文の内容を変更することで少女像存置が可能になるという見通しもある。碑文には、第二次世界大戦当時、日本軍がアジア・太平洋全域で女性を強制的に連れて行き、性奴隷にしたという文言が入っている。当分の間、少女像をその場に置くことになったとしても、その期間がどのくらいになるかを見通すのは難しい。少女像は1年の期限で設置許可を受けており、毎年ミッテ区が再承認するかどうかを判断する。
日本の加藤勝信官房長官は14日の定例記者会見で、少女像と関連して「ドイツ国内の司法手続きであり、政府としては今後の動きを見守っていきたい」「国際社会から正当な評価を受けるよう努力を重ねていきたい」と述べた。