日本の次期首相候補の歴史認識はどうだろうか。2018年の自民党総裁選で安倍と競った石破茂は、安倍とは異なり靖国神社にA級戦犯を合祀(ごうし)することに反対している。「勝てないという事実を明白に理解しても戦争を始めた国家指導者たち」だからだ。原子力発電に対して賛否の二分法を拒否する石破の見解は、韓国人も参考にする価値がある。石破は、長期的には原発代替技術に投資すべきだが、当面は安定的電力供給のため原発に頼らなければならないと語る。
河野太郎、小渕優子、小泉進次郎はそれぞれ河野洋平、小渕恵三、小泉純一郎の子どもだ。著者は、父親との親密さ・疎遠さが彼・彼女らの政治的行動を把握する糸口になり得る、と語る。河野太郎の政治的選択を理解しようと思ったら、彼が父親に対して持っている愛情と距離感、敬意と反発を読み解かなければならない。河野太郎が首相の座に就いたならば、慰安婦問題解決に積極的でアジアの隣国との関係改善を推進してきた父・河野洋平との差別化を追求すべきではない-と著者は助言する。
日本は多くの分野において韓国の未来だ。青年失業、高齢化と少子化は日本の次世代首相候補らにとってホットな政治的話題だ。子宝に恵まれない苦痛を味わった女性政治家の野田聖子は、自らの経験を『私は、産みたい』『だれが未来を奪うのか-少子化と闘う』という2冊の著書を通して打ち明けた。野田は、日本の深刻な少子化を「静かな大事件」と命名し、「女性は家で子どもを産み、育児に力を尽くすべき」という男性議員らの見解が少子化問題をむしろ悪化させていると批判する。「働く女性が増えている時代に歩調を合わせ、就職しても子どもを産みやすい社会をつくろう」という野田の主張はうなずける。