しかし軽空母は、5兆ウォン以上もの大変な予算がかかる事業だ。運用費もばかにならない。その効用性をきちんと問うてみるべきだ。空母保有国は、ほとんどが広い海や海外活動領域を持っている。日本の排他的経済水域は韓国の8倍を超える。専門家らは「韓国の近海、とりわけ西海は幅が狭く、空母が作戦する上で極めて脆弱(ぜいじゃく)」と語る。中国は、「空母キラー」の対艦弾道ミサイルを実戦配備した。また中ロは、マッハ10以上の極超音速ミサイルも配備している。日本もきちんとこれについていっている。
韓国には、これを防御する手段がない。有事の際、韓国の軽空母が中・日・ロにとってお手軽な「高価値ターゲット」になる-という意味だ。韓国には、F35Bより武装の量が多いF35Aが必要だ。ところが、F35A配備の予算でF35Bを買うのではないか、という懸念が持ち上がっている。さまざまな論争にもかかわらず、むしろ軽空母配備に速度が出ているのは、文在寅(ムン・ジェイン)大統領のせいだという話が絶えない。青瓦台(韓国大統領府)が「日本の軽空母より韓国のものの方が大きいということを積極的にPRすべき」と言った、という話も聞かれる。冷徹に分析、推進すべき戦力増強すら反日の政治論理の影響を受けているのではないかと懸念される。
ユ・ヨンウォン論説委員・軍事専門記者
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