【社説】蔚山選挙工作、尹美香、朴元淳捜査が全てストップ…韓国検察は再び忠犬に

■「ライム」「オプティマス」…政権による不正は隠すのか

 1兆6000億ウォン(約1400億円)規模に上る金融詐欺被害が発生したライムファンド事件では、民主党議員がライムの詐欺師たちからプレゼントを受け取っていたことが分かった。検察が公開したのではなく、メディアが報じた内容を議員が認めたのだ。問題の議員が現金まで受け取った疑惑も浮上している。しかしその議員が聴取を受けたという知らせは伝わってこない。これが野党であれば通用しただろうか。ライムと同じようなオプティマス事件では、詐欺を主導した弁護士の妻が青瓦台民情首席室に勤務しながら、オプティマス関連株の50%を保有している事実が明らかになった。しかしソウル中央地検はこれを大規模不正事件を担当する反腐敗部ではなく、通常の告訴・告発事件を捜査する調査部に担当させた。しかも政権核心と親しいファンドの設立者については「捜査対象ではない」と強弁している。「政権による不正」には手をつけないというこだ。

■朴元淳告訴情報の流出、2週間以上うやむや

 ソウル中央地検は、故・朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長告訴情報流出事件に対する告発を受理したが、その後2週間以上にわたり何もしていない。その間にソウル中央地検が朴市長告訴の事実を警察より1日早く知っていたことも明らかになった。被害者面談申請は納得し難い言い訳で拒否した。ソウル中央地検が情報を横流しし、この事実を隠すため捜査をもみ消している可能性が高い。ソウル中央地検のある幹部がKBS放送にチャンネルA記者事件関連の虚偽の録音記録をリークした疑惑、さらにMBC放送と与党勢力関係者によるこの事件の捏造(ねつぞう)容疑も徹底して無視されている。

 これら全てが民主党が総選挙で圧勝した後に検察で起こっている出来事だ。外に知られたことだけでもこの程度だから、明らかになっていない事例はさらに多いはずだ。この政権は自分たちの不正容疑を捜査した検事チームを人事によって虐殺し、空中分解させ、検察総長の手足を断ち切って植物総長にしてしまった。しかも近いうちにまた新たな検察人事が予定されているという。検察総長に従う検事たちに対する2次虐殺がその目的だ。最終的には生きた権力を捜査してきたごくわずかの「真の検事」たちが全て追い出され、大統領の忠犬、猟犬だけが残ってしまうだろう。

◆腐敗認識指数1位はデンマーク&NZ、韓国は39位、日本は?

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  • 【写真】黒い雲の中の検察旗/聯合ニュース

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