このプロジェクトについては市民から多くの称賛はあったものの、一方で「これらの自殺防止の言葉は現実として自殺防止に効果はない」との批判も根強かった。
2012年に麻補大橋で投身自殺を試みた人は15人だったが、13年には93人、14年184人と文言が書かれてからの方が逆に自殺をしようとした人は増加した。これに対して16年に麻補大橋の欄干の高さを従来の1.5メートルから2.5メートルに高くしたところ、16年に211人だった自殺をしようとした人は17年163人、18年148人と減少した。抽象的な文言よりも、物理的にフェンスを高くする方が自殺の抑制に効果があったということだ。
最終的にソウル市は2019年、自殺防止の言葉に実効性はないと判断し、市民が考えた麻補大橋の言葉を全て消した。ただし有名人が考えた言葉には問題がないとして、漢江大橋のものは消さずにそのまま残していた。
しかし朴市長による自殺防止の言葉が消されたことを皮切りに、ソウル市は今年中に漢江大橋の言葉も全て消す計画だという。上記のソウル市関係者は「漢江大橋も安全欄干を高くする作業を進めており、今年の末までに言葉は全て消す計画だと聞いている」と説明した。