韓国進歩勢力のセクハラ観、あの時は間違いだったが今では問題ない?

保守陣営の性的スキャンダル時は「辞任・除名」…身内の時は沈黙・擁護 女性家族部の声明なし

 むしろ与党側は度を越した「朴元淳擁護」をしているという指摘も出ている。親与党系インターネット・コミュニティーサイトには「(李舜臣〈イ・スンシン〉将軍が壬辰倭乱〈文禄・慶長の役〉時に書いた日記)乱中日記に『官奴と数回、床に入った』という一節があるからと言って、李舜臣将軍は尊敬されてはならない人物なのか」という書き込みがあった。親与党系歴史学者チョン・ウヨン氏は「ほかのすべての女性がそれほどの『男性の友人』に再び会えるか分からない」と述べた。

 与党系の人々はこれまで、保守陣営で性的スキャンダル事件が起きた時は厳しくしっ責してきた。共に民主党の前身である民主党などは2006年のハンナラ党チェ・ヨンヒ元事務総長の「女性記者わいせつ・セクハラ」問題や、2012年のセヌリ党キム・ヒョンテ候補の弟の妻に対するわいせつ行為・セクハラ疑惑時、「議員辞職」「除名」などを要求して強く批判した。共に民主党の崔敏姫(チェ・ミンヒ)前議員は2006年当時、民主言論運動市民連合のメンバーと共に「チェ・ヨンヒ辞任」集会を行ったこともあった。崔敏姫前議員は、今回の朴市長の事件と関連して、「今は悲しむ時間」と語り、弔問を拒否する野党・正義党議員を公に批判した。

 共に民主党は2018年、検察内部暴露により「MeToo(性的暴行被害の告発)」運動が巻き起こった時、「被害者中心主義」を叫んで支持する見解を明らかにした。しかし、2018年3月の安熙正(アン・ヒジョン)前忠清南道知事や、今年4月の呉巨敦(オ・ゴドン)前釜山市長など同党所属の人物にMeToo疑惑が浮上した時には沈黙した。「性的暴行・わいせつ行為・セクハラ」に対する姿勢が、疑惑が持たれた人物の所属する党・陣営によって180度変わるということだ。

チョン・ソクウ記者
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