インドの「反中ムード」、韓国製品に追い風となるか

国境紛争が不買運動に発展

 インド政府は武力衝突に対する報復措置として、通信網構築事業への華為、中興通訊(ZTE)などの中国製品使用を完全に禁止する法案の制定を目指している。既にインド国営の通信会社は中国製設備を調達しないという指針を下したという。法案にはまた、中国製の電子製品、医療設備など160-200品目に対する輸入関税引き上げも盛り込まれている。さらに、ティックトック、ズーム、ウィーチャットなど中国製アプリの使用も法律で禁止すべきだと求める声が相次いでいる。

■韓国が利益を得る可能性は

 業界は韓国企業が今回の対立で恩恵を受けるかどうかに注目している。世界2位規模のインドのスマートフォン市場は中国企業が70%以上のシェアを握っている。1-3月のシェア上位5社のうち、2位のサムスン電子を除く4社は全て中国企業だ。サムスン電子は最近、中低価格の新製品を投入し、シェア拡大に必死だ。インドのスマートテレビ市場でも中国の小米(シャオミ)がシェア27%を握り、2位のLG電子(14%)に大差を付けている。インディアTVは21日、「(スマートフォン市場では)非中国ブランドが反中ムードの中で利益を得るだろう」と分析した。サムスン電子、アップル、ノキア、ASUSなどが市場拡大のきっかけをつかむという期待だ。

 無論インドの中国製品ボイコットが実質的な効果を上げるかどうかは分からない。中国の輸出全体に占める対インド輸出の割合は2%程度だが、中国企業は昨年、インドに19億750万ドルを投資した。インド紙ヒンドゥスタン・タイムズは22日、「中国製品ボイコットが中国経済にダメージを与えると考えるのは錯覚だ」と指摘した。

オ・ロラ記者

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