【独自】300億投じた羅老号重要部品を700万でくず鉄業者に払い下げた韓国航空宇宙研究院

10日後に買い戻し…危うく技術流出するところ

 ところが、このボックスの中にキックモーターの試作品が入っていた。今回スクラップとして売り払われ、後に買い戻されたキックモーターは「認証モデル」(QM:Qualification Model)だ。QMとは、実際の発射時に使う「飛行モデル」(FM)と同じように作って実験室で性能を認証するモデルを指す。航宇研は羅老号の開発当時、複数の条件で実験を行うため15基のキックモーターを作った。このうち1基が鉄製のボックスに収められ、朽ちるがまま4年間も野外に放置されていた。そうして昨年8月に宇宙科学館の担当者が変わったことで、キックモーターの存在自体が忘れ去られた。

 科学界では既に羅老号プロジェクトは終了しているため、キックモーターをこれ以上研究に使うことはないが、もし外部の手に渡ったら、数百億ウォン(100億ウォン=約8億9000万円)かけて開発した韓国の技術がそっくり流出しかねなかった-と指摘されている。

 これは単なるミスではなく、構造的な問題のせいだという指摘もある。航宇研は、試作品の管理・保管・廃棄に関する規定そのものを持たない。航宇研は「誤りを認める」としつつ「現在開発中の韓国型発射体『ヌリ号』の場合は試作品を徹底して管理している」とコメントした。

ユ・ジハン記者
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