挺対協でも毎年多額のカネが消えた…5年間で2億6000万ウォン「蒸発」

 キム・ギョンユル氏は「単なる記載ミスと見るには釈然としない状況がうかがえる。横領を含め、法を犯している可能性も考慮せざるを得ない。政府が監査を行うか、または検察の捜査で明らかにしなければならない」と言った。

■寄付金収益・支出も相次いで問題に

 挺対協と正義連の公示資料で理解しがたいミスはこれだけではない。正義連の前身である挺対協は2018年の寄付金総支出額(4億6900万ウォン=約4100万円)よりも多い金額(4億7000万ウォン=約4120万円)を慰安婦被害者・安点順(アン・ジョムスン)さんに渡したと公示して問題になった。受け取った人数は9999人と記載されている。

 正義連も「ムケゲ(Mukwege)財団」「韓ベ(韓国・ベトナム)平和財団」「戦争と女性人権博物館」など、国内外の13団体に3億2000万ウォン(約2800万円)を寄付し、寄付金受給人数を99人、999人と記録した。正義連はまた、2016年から昨年まで国庫補助金約13億ウォン(約1億1400万円)を受け取ったが、昨年だけで約5億ウォン(約4400万円)を受け取ったと記載して問題になった。

 正義連が慰安婦被害者たちのために使った金は少なく、寄付金収益を過度に残していたのではないかという指摘もある。正義連の公示によると、正義連の4年間(2016-2019年)の寄付金収益(前年度に残った金を含む)のうち、慰安婦被害者事業など各種事業に使って残ったのは2016年12億1235万ウォン(約1億600万円)、2017年11億5497万ウォン(約1億120万円)、2018年22億9517万ウォン(約2億110万円)、2019年22億5841万ウォン(約1億9820万円)だ。

 ところが、正義連が慰安婦被害者支援事業の費用として使ったのは2016年270万ウォン(約24万円)、2017年2872万ウォン(約250万円)、2018年900万ウォン(約79万円)、昨年は2433万ウォン(約210万円)だった。一方、2017年から正義連の事業に追加された奨学事業には2017年1200万ウォン(約105万円)、2018年1311万ウォン(約115万円)、昨年は5406万ウォン(約475万円)を使っている。

キム・ジョンファン記者
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