こうした人々の共通点は「ダブスタ(ダブルスタンダード、二重基準)」だ。金持ちを嫌悪しつつ、当の自分は蓄財に熱心だ。米国産牛肉、米国との自由貿易協定(FTA)締結をあれほど批判しつつ、子どもを米国に留学させる。平等教育を叫ぶ全教組(全国教職員労働組合)の教師らが、子どもの米国留学を研究し、米国大学の専門家になったという話もある。正反対のケースもある。それまで6年務めていた英労働党の党首の座を今年4月に退いたジェレミー・コービンは、極左に挙げられる。彼は、息子を町の公立学校ではなく私立学校に通わせたいという妻と争い、とうとう離婚までしたという。
このところ慰安婦団体の寄付金使途問題で物議を醸している尹美香(ユン・ミヒャン)「共に市民党」当選人も、米国によるTHAAD(高高度防衛ミサイル)韓国配備に反対した人物だ。夫は朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の関連団体からカネを受け取り、国家保安法違反容疑で大法院(最高裁に相当)から有罪判決を受けた。ところが娘は米国の音楽大学に留学させたという。一部の容疑が最近無罪になったことで受け取った国家補償金で留学費用を工面した、と主張している。反米活動をしている人々が、韓国国民の払った税金で、子どもを米国に留学させた-という話を聞いて混乱してしまう人は少なくなさそうだ。
朴恩鎬(パク・ウンホ)論説委員