■世界の10代の心をわしづかみ
韓国の漫画は今、出発点に立った。世界の漫画の60%を占める日本の「マンガ」と比較するのはまだ早い。また、韓国漫画とウェブトゥーンが絶好調だと言っても、世界のデジタル漫画は2兆-3兆ウォン(約1700億-2600億円)という小さな市場だ。紙による漫画まで合わせても10兆ウォン前後にすぎない。専門家は「世界を掌握した日本のマンガも狭い市場で壁にぶつかり、ハリウッド映画のように大きな資本力を持つコンテンツ産業には成長できなかった」と指摘した。
漫画の限界を超えるためにはアニメーション(市場規模47億ドル)、放送(4958億ドル)、映画(448億ドル)、ゲーム(1196億ドル)など周辺市場への拡張が必要だ。漫画市場の小ささを原作の知的財産権販売で埋め合わせる考え方だ。例えば、米ネットフリックスが年内に製作・公開するドラマ「スイートホーム」の原作は同名のウェブトゥーンだ。韓国漫画は独特の世界観に偏った日本のマンガとは異なり、日常と現実のさまざまなテーマを盛り込んだ作品が多く、ドラマ化や映画化に有利だ。
世界の若い消費者の心をつかんだことも良いシグナルだ。ネイバーウェブトゥーンのユーザーに占める若年層(14-24歳)の割合は米国(75%)、日本(41%)、韓国(46%)、台湾(61%)、タイ(57%)など国・地域を問わず高い。若い層を取り込むほどドラマ、映画など2次著作物の成功可能性も高まる。
成好哲(ソン・ホチョル)記者