しかし、韓国軍は注意を促す文書を発送しておきながら、国会などには「将兵の携帯電話使用施行日から最近まで、保安事故はなかった」と報告していた。このため軍の内外では「携帯電話の保安事故はデリケートな事案であるため、あえて報告していないのではないか」との話が出た。国防部は「今回の事案は保安違反の事案であり、国防部に報告すべき保安事故には該当しない」としながらも「兵士の携帯電話使用の副作用を最小化できるよう教育を強化していきたい」と説明した。
韓国軍では最近、綱紀の乱れを示すような事件・事故が相次いで発生している。京畿道のある陸軍部隊では、将兵が野戦用シャベルで女性大尉に暴行を加え、捜査を受けている。事件は、射撃場内の草刈り作業に不満を抱いた兵士を大尉が呼んで面談している最中に起きた。別の陸軍部隊では、泥酔した大尉が服を脱いだ状態で寝ているところを住民に発見された。同じ部隊に所属する中尉は、カラオケで民間人の女性にわいせつな行為を働いた疑いで捜査を受けている。
忠清道の陸軍部隊では、男性副士官らが上官の男性将校に集団でわいせつ行為をするという事件が起きた。現役の陸軍一等兵は、スマートフォンのチャットアプリ「テレグラム」内でわいせつ物を共有する「部屋」の中心的な管理者を務めていることが発覚して逮捕された。また、海軍の艦長が部下の女性にわいせつ行為を働いて解任されるという事件もあった。