韓国のダイナミックな政治状況もサブカルチャー(大衆文化)の源泉だと解釈している。同紙は「(韓国政治に対する)ハングリーでへこたれない楽天的な精神も韓国エンタメのエネルギー源かもしれない」「選挙となれば、各陣営でヒット曲の替え歌がつくられ、それを支持者が歌い、踊る。カオスの都市がクリエーターに刺激を与えている気がする」と書いた。
朝日新聞電子版は「ビビンバ文化」に言及した。「映画『パラサイト』とグループ防弾少年団によって韓国の大衆文化は日本やアジアを越え、世界のショービジネスを席巻しようとしている」とし「さまざまな要素をあれこれ加えながら、最後はコチュジャン(唐辛子味噌)を入れて、かきまぜて一つの料理にしてしまう。そのような要素が韓国の大衆文化にもあるような気がする」「歌もいろいろな要素が絡み合い、そこに韓国独特の『恨(ハン)』という(中略)感情が加わって、爆発力を持っている」と分析した。また、「K-POPの歌詞は、映画やドラマのように叙情がハッキリしている」「2003年のドラマ『冬のソナタ』の韓流は『サブカルチャー』だったが、今の韓流は『メインカルチャー』」とも書いた。
■米・英メディアでも好評
2月24日、米NBCの人気トーク番組『ザ・トゥナイト・ショー・スターリング・ジミー・ファロン』で新曲を初披露する防弾少年団は、その翌週の米ビルボード・ヤング・オフィシャル・チャートのトップを約束され、再び記録更新に乗り出す。防弾少年団が新曲のステージを披露するニューヨークのグランド・セントラル駅のライブは、2018年のポール・マッカートニー以来だ。防弾少年団のニュー・アルバムに対する主要メディアのレビューも「K-POPの未来を示している」(米ロサンゼルス・タイムズ)、「無数の感情を1つのクールな作品にした」(英インディペンデント)など好評を博している。
英国の映画興行ランキングでも、第一次世界大戦に参戦した英国兵を描く映画『1917 命をかけた伝令』などを抑え、映画『パラサイト』が1位になった。公開から17日目にしてのことだ。英オフィシャル・チャート・カンパニーによると、来週リリースされるアルバム・ランキング1位には防弾少年団が確実視されているという。米国の映画興行ランキングで映画『パラサイト』は9位まで下がったが、同映画のアカデミー賞受賞をトランプ大統領が公に非難した後、8位に再浮上した。このため、「トランプのノイズ・マーケティング」(悪い情報を流して注目を集めようとするマーケティング)という話まで出ている。
イ・ヘユン記者