■「防疫のゴールデンタイム」逃したか…教会で感染急増したシンガポールと類似
問題は、すでにウイルスの伝染が地域社会に拡大し、中国全域に対する入国制限措置を取っても効果が薄い可能性が高まったという点だ。
シンガポールの場合、感染者数が10人を超えた時点で中国から来る人の入国と経由を禁止する強力な措置を取ったが、現段階で感染者数は84人に達している。協会や各種イベントなどで国内の人が感染し、各地域と社会で2次感染が続いており、感染者が急増しているのだ。
韓国もシンガポールと似たような様相を呈している。最近になって感染者が急増した大邱の場合、新興宗教「新天地」の教会に通う信者たちから武漢コロナウイルスの感染が拡大し、各地域社会に広がる懸念が高まっている。
■在韓米軍、大邱基地を暫定閉鎖…全国に拡大ならわが国民も欧米に入国できない可能性
在韓米軍は大邱で武漢肺炎の患者が続出したことを受け、20日に全ての将兵を対象に大邱の米軍基地への出入りと大邱旅行を禁止する措置を下した。事実上、大邱の米軍基地を暫定閉鎖したわけだ。
この事態をめぐり、一部では武漢肺炎が全国に拡大した場合、海外のさまざまな国で韓国も新型コロナウイルスの危険地域に分類され、中国と同様に入国制限対象国になる可能性があるとの懸念が出ている。現在は中国本土だけでなく、香港、マカオの住民についても入国を認めない国が多い。
大韓医師協会のチェ・デジプ会長は最近「政府が中国人の入国制限をしなければ、われわれが米国・欧州から入国を制限されるだろう」と述べた。
中国人の入国禁止を求める青瓦台の国民請願に賛同した人の数は、20日午後2時20分現在で71万9021人に達している。