ハリス大使が日系米国人という点を問題視する指摘もあった。与党の支持者などはネットに「ハリスは日王から旭日章を受け取って赴任した」「ひげが日本の巡査みたいだ」などと書き込んだ。ハリス大使は日本人の母と在日米軍兵士だった父との間で日本で生まれた。ニューヨーク・タイムズ紙やガーディアンなど外信各社は「ハリス氏のひげが外交問題として浮上した」と報じた。米CNNは関連記事の中で「ハリス氏は日本人ではなく米国籍だ。彼を日本の血統と呼ぶのは米国であれば間違いなく人種差別とみなされるだろう」と指摘した。
ハリス大使は16日に行った外信との会見で「わたしが日系米国人という点から(韓国)メディア、とりわけソーシャルメディアで批判を受けている」と述べた。ハリス大使は鼻のひげを伸ばしている理由について「ただ変化を求めただけ」と説明した。ハリス大使は「20世紀に日帝に抵抗した韓国の独立運動家の中にも、鼻のひげを伸ばした人物がいた」とも述べ、安重根(アン・ジュングン)義士や安昌浩(アン・チャンホ)先生をその例にあげた。ハリス大使はさらに「わたしは駐韓日本大使ではなく米国大使だ。植民地の歴史をわたしに押しつけるのは間違いだと考える」と主張した。これについて外交関係者の間では「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との関係を自慢するトランプ大統領に代わり、ハリス大使は米国からの強硬なメッセージを伝える役割を主に担当しているが、そのハリス大使を韓国の与党関係者が集中的に批判している」などの指摘もあった。かつて外交部次官を務めたある人物は「北朝鮮制裁の履行順守を強調したハリス大使の発言は教科書的な話ばかりだ」と述べた。