あまりにもそっくり、中国コピーゲームに韓国業界は我慢の限界

 シューティングゲーム「バトルグラウンド」で知られるクラフトンは昨年、米カリフォルニア州北部連邦地裁に中国のポータルサイトでゲーム配信も行っているネットイース(網易)を提訴した。中堅ゲーム業者のスマイルゲートは今年6月、自社のイメージを真似た中国のULUゲームズ(遊陸信息科技)に公式抗議した。同社が発売したモバイルゲーム「アルカ」の広告にスマイルゲートの「ロストアーク」の女性キャラクターを若干の修正を加えただけで使用したからだ。

■被害累計で数十兆ウォン、政府に対応要求

 中国のコピーゲームは中国現地だけでなく、韓国市場をも脅かしている。今年8月に中国のゲームメーカー、レインボーホースが開発したゲーム「レジェンド・オブ・ブルームーン」はウィーメードの「ミールの伝説2」を盗作したという理由で、韓国のゲーム市場から追放された。しかし、レインボーホースは「不当だ」と主張し、韓国のユーザーに「ペイパル」を利用した代替決済手段を案内している。ネクソンのキャラクターを真似た疑いが持たれている4399コリアの「奇跡の剣」も韓国のグーグルプレイでゲーム売上ランキングの5位以内に入る人気作だ。

 韓国ゲーム協会のウィ・ジョンヒョン会長は「過去20年間で中国のコピーゲームによる韓国のゲーム産業の被害規模がどれだけに上るのか誰も分からないことが大問題だ。政府が把握すべきだが、調べようという試みすらない」と指摘した。ウィーメイド関係者は「『ミールの伝説』にコピー問題だけで既に4兆-5兆ウォン(3800億-4700億円)に達する被害を受けたと推定される。韓国全体で見れば、数十兆ウォンの被害を受けたのではないか」と話した。

 業界からは「個別の企業による訴訟戦にはどうしても限界がある。結局は政府レベルでの措置が求められる」との声が出ている。あるゲーム業界関係者は「コピーゲームを発見し、ようやくアプリストアから削除させたころには、似たよなゲームが何個も配信されている。外交部と文化体育観光部が率先し、中国に公式に抗議を行い、コピー行為に対する共同対応指針を示すなど抜本的な対応策を講じるべきだ」と主張した。

オ・ロラ記者
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