先日の親北傾向の集会では、青瓦台近くでグランドピアノ50台、ギター100本、ハーモニカ100本などを演奏して「李石基(イ・ソッキ)釈放」を要求した。この集会は北朝鮮と同調して国家基幹施設を攻撃する方法を話し合ったとして2013年に懲役9年を言い渡されて服役中の李石基・元国会議員の釈放を要求する集会だ。この21世紀に、ウクライナの反政府デモ時のように、疲れたデモ隊をピアノの独奏で癒やすことはあっても、楽器を「人海戦術」のようにデモの武器に使うのは見たことがない。李石基元議員の写真がついたプラカードを手に「我々が李石基だ」と叫ぶ人々もいた。まるで「李石基偶像崇拝集会」だ。
親北集団の集会やデモには「偶像崇拝」のような光景がよく登場する。かつて主体思想派の全国大学生代表者協議会(全大協)の集会でも、20代前半の「全大協議長様の登場」はほぼ「首領様のお出まし」並みだった。北朝鮮に追従するうちに「北朝鮮式」がよく見え、慣れてくるせいだろうか。李石基元議員釈放デモの参加者たちは、太鼓の音に合わせて踊りながら「野蛮を振り払う正義の太鼓の音」だと言った。北朝鮮に行って「野蛮を振り払う正義の太鼓の音」を出し、踊ってほしいものだ。
アン・ヨンヒョン論説委員