ソウル・鍾路警察署は1日、「民衆共同行動は集会中にたいまつを使用し、これに対する消防当局の警告や消火措置を妨げ、米国大使館に向かって多数の靴などを投げるという違法行為をした。主催者と違法行為者を徹底的に捜査して司法処理する方針だ」と明らかにした。
しかし、警察のこうした宣言はかけ声のみの終わるとの指摘もある。現場では数時間にわたって違法行為が行われたが、警察は1人も現行犯で逮捕しなかった。鍾路警察署の関係者は「強制連行した場合、デモ隊を刺激して衝突が大きくなる恐れがあった。現場指揮官の判断に基づいて対処した」と説明した。だが当時、デモで違法なたいまつを持った人物のほとんどはマスクで顔を隠しており、身元の把握が容易でない状態だった。
警察のぬるま湯的な対応は今回が初めてではない。民労総が先月9日に国会前で行った全国労働者大会でも、メンバーが義務警察官(兵役の代わりに警察で服務する警察官)や警察官の胸ぐらをつかみ、シールド(盾)を奪ったが、今回と同じ理由で現行犯逮捕をしなかった。警察はこの時、「証拠用の映像を分析して違法かどうか捜査する」と言っていたが、「何人捕まえたか」という1日の本紙の質問に「捜査進行中の事案なので立件された人がいるかどうか明らかにするのは難しい」と答えた。