■8桁のナンバープレートは「日本車の亡霊」
ソウル市西大門区に住む会社員のキムさん(36)は今年7月、日本ブランドのトヨタ「ラブ4」を購入した。車体の色彩に凝ったことで今年11月中旬に車を受け取る予定だ。従って8桁のナンバープレートを付けるようになる。キムさんは「長年にわたって家族たちが安全に乗ることができなければならないし、多くの資金が必要なだけにいろいろなことを考慮した」と話す。しかし、最近になってこの選択について悩み始めたという。キムさんは「8桁のナンバープレートを付けた日本車がオンライン上でさまざまな冷やかしの対象となり、道路でも嫌がらせをされかねないとの話も聞いた。日本車のドライバーが女性の場合、嫌がらせの程度はさらに増す」と言う。8桁のナンバープレートの導入時期が日本製品の不売運動の時期と重なったことで、不売運動に参加しているかどうかを見極める道具となってしまったのだ。実際に業界では8桁のナンバープレートが「日本車の亡霊」と呼ばれている。トヨタやレクサスなど日本車の販売台数は、新規のナンバープレートの導入を控え、今年7月の2674台から8月には1398台、9月には1103台にまで減少した。業界の関係者は「これまで日本車は他の輸入車に比べて値引きしないことで有名だったが、結局泣く泣く値下げに踏み切っている」と説明する。
■いまだ30%は8桁ナンバーを認識できず
8桁のナンバープレートを付けた車は、民間の駐車場で大変な目に遭う可能性が高い。国土部が最近、国会のキム・チョルミン議員に提出した資料によると、全国の民間施設駐車場のうち約30%は依然として8桁のナンバープレートを認識できずにいる。今年9月基準で8桁のナンバープレートを認識できる民間施設駐車場は全国平均で71%にすぎなかった。特に地方に行けば行くほどこの割合は低下し、全羅北道の場合は半数以上(53.2%)が8桁のナンバープレートを認識できないことが分かった。8桁のナンバープレートを受け取ったイさん(38)は「外出する際に8桁のナンバープレートを認識できる駐車場をあらかじめ探しておくのは必須」と話す。ただし、警察庁の防犯用カメラと全国道路公社の料金所では100%認識される。
国土部は「アップデートが民間施設にまで早急に行き渡るよう促している。まだアップデートができていないマンションの場合、遮断機を手動で開け閉めするため、管理室に人材を随時配置するほか、ショッピングモールなどでも駐車料金の窓口担当者を追加で待機させるよう案内している」と説明した。