【コラム】ダイソーにあって韓国政府にはない物

 我々はどうだろうか。まず50兆ウォン以上の税金をつぎ込んだ政府の雇用政策の成績表を見ればあきれる。政権発足から2年で20兆ウォン以上増額した福祉予算、世界最強の競争力を持つ原子力発電事業の根幹を崩壊させる環境エネルギー政策にも声が出ない。雇用を創出するな、福祉を充実させるな、環境にやさしいことをするなとは誰も言わない。だが、これほど非効率的にカネを使ってどうするのか。「果たして自腹だったらこんな使い方はするだろうか」という政策があふれている。1000ウォンを投じて100ウォンの商品を売るようなものだという批判が出るのは当然だ。そんな商品でさえ不良品だらけだ。それで問題点を指摘すると、投じたのは1000ウォンではなく900ウォンで、商品は100ウォンではなく200ウォンだといった弁解をする。問題の本質は政府のコストパフォーマンスの低さなのだが、重箱の隅をつつくかの振る舞いだ。勿論いつも最善の商品ばかり繰り出せるわけではない。だが、税金が必要ない規制改革には手をこまぬいたままで、無理に政策を推進し、コストパフォーマンスを検証せずに強行してばかりでは、不良政策が量産されるのは当たり前だ。「商売人」はコストパフォーマンスが高い商品を作れなければ市場から締め出される。コストパフォーマンスが悪い政策を打ち出す政府には結局、国民が選挙を通じて審判を下すしかない。

李仁烈(イ・インヨル)産業1部次長

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