北に送る予定だったトラクター26台、半年間野ざらし

 全農は警察や坡州市と話し合いを持ち、臨津閣にトラクターを放置してから4カ月後の先月初め、坡州市が所有していた旧キャンプ「エドワーズ」の敷地内にトラクターを一時移動させることで合意した。坡州市は「当敷地は遊休地であるため、警察への通報は取り下げた。今後話し合いを続け、全農側の私有地などに移動させる案を検討中」と説明した。米朝関係が膠着(こうちゃく)している中、全農が北朝鮮にトラクターをいつ送ることができるかは未知数だ。現在トラクターが放置されている場所も、坡州市が一時的に貸し与えた場所であるため、再び移動させなければならないが、適当な場所はいまだ見つかっていない。

 トラクターの購入には、全羅南道霊岩郡、宝城郡、長興郡、京畿道安城市の四つの地方自治体が支援した補助金総額1億ウォン(約900万円)が充てられた。地方自治体の血税までを投入し購入されたトラクターが、雨に濡れながら引き続き放置されているのだ。すでに1台は故障し、全農により回収されたことが分かっている。結局全農が現実性のない事業のために地方自治体と農民から無理な後援を取り付けたと批判する声が上がる。本紙は、全農側の立場を聞こうとしたものの、全農側は取材に応じようとはしなかった。

シン・スジ記者
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