ロサンゼルス・ドジャースの柳賢振(リュ・ヒョンジン、32)が米大リーグ(MLB)防御率1位で今シーズンを終えた。柳賢振は29日にアウエーで行われたサンフランシスコ・ジャイアンツ戦で7イニングを無失点に抑えた。今季の勝利数(14勝5敗)は自身の大リーグ・シーズン最多勝タイ。だが、それよりも価値があるのは防御率だ。柳賢振はこの日の好投で防御率を2.32とし、アジア人投手では史上初めて、同部門のタイトルを獲得した。
防御率はバットや運に頼らない、ひたすら投手自身の能力を評価対象とする部門だ。
柳賢振の防御率1位は、彼が「より強く、より速く」を掲げる大リーグでたくみに打者を攻略する「フィネス(finesse=技巧派)ピッチャー」であるという点でいっそう大きな意味を持つ。最高球速150キロメートル序盤に過ぎない柳賢振は、多様さと精巧さに生き残りを懸けた。ファストボール・チェンジアップ・カーブのほか、2014年にスライダーを、肩の呼称から復帰した昨年はカットファストボールを身につけるなど、毎年自分自身をアップグレードしてきた。同じフォームで描かれる4-5種の軌跡に、パワフルな大リーガーたちのバットは魔法にかかったように空を切った。柳賢振は試合後、「防御率のタイトルは期待していなかったサプライズのプレゼント。今年はうまく行った。私が一生懸命努力したことを証明した」と語った。