試合が終わる前に席を立つファンも多かった。ロナウドを近くで見るために25万-40万ウォン(約2万3000-3万7000円)を払って、プレミアム・ゾーンのチケットを購入したファンたちは怒って当然だった。今回のイベントでの招待費用として40億ウォン(約3億6700万円)=推定=を手にしたユベントスは、ロナウド欠場の違約金を支払うという。この日完売したチケットの価格を合計すると約65億ウォン(約5億9500万円)に達する。
午後8時に予定されていたキックオフが1時間も遅れるという一幕もあった。スタジアムを埋め尽くしたファンたちは、空っぽのピッチを眺めながら選手を待っていた。ユベントスの選手たちを乗せて中国から出発した飛行機が台風のため約1時間30分延着したことから、主催会社が予定されていたスケジュールを強行したのだ。トップクラスの選手たちに対してアマチュアレベルのイベント運営をしたということだ。
世宗市から息子と一緒にスタジアムを訪れたシンさん(42)は「夜11時半の列車に乗り遅れたのも腹が立つが、ロナウドのプレーを見られなかった息子をなだめなければならないのが本当に悲しい」と話す。会社員キム・ジェファンさん(30)は「ロナウドを一目見ようと長い時間待ったが、見られなくてガッカリした。『ピッチに出てあいさつくらいしてくれてもいいのに』という心残りもある。主催会社が違約金を取るにしても、ロナウドを見るために悪天候の中やって来た観客には何も残らない」と語った。