米国はホワイトハウス幹部と同盟国に駐在する大使を中心として、各国に米国側に付くように圧力をかけている。米国のピーター・フックストラ駐オランダ大使は5日、オランダ政府に対し、華為の設備を使用しないようにと圧迫した。フックストラ大使はオランダで開かれた「グローバル起業家精神サミット」に出席し、「(華為の設備を使用することは)悪いことで、悪い考えであるばかりか、悪い方向だ」と発言した。「bad(悪い)」という単語を連発した。フックストラ大使は「システムが華為のものだと、中国政府がデータを持っていってしまう」とし、華為設備の導入を全面禁止するよう求めた。今年3月にはポンペオ米国務長官が欧州を訪問し、「反華為」の戦線に加わるよう求めた。日本、ニュージーランド、オーストラリアなどの伝統的な米国の同盟国は続々と「華為排除」に同調している。
■選択を迫られた韓国
30年近く続いた米国中心の多極化体制が崩れゆく現在の状況は韓国にとって決して有利ではないと言われている。米中どちらを選んだとしても、相手先の陣営の反発と政治的、経済的な損失を覚悟しなければならないからだ。米中は直ちに自分たちを支持するように露骨に要求している。時間を稼げば、両国の不満も高まる。国際貿易に詳しい梨花女子大法学専門大学院の崔源穆(チェ・ウォンモク)教授は「韓国政府は企業が商業的に華為と協力しようがしまいが中立的な立場を取るべきだ。新冷戦は過去の冷戦とは異なり、確実に勢力が分かれずに変化を伴い、不確実な面があるため、能動的に対処すべきだ」と主張した。ソウル大の金湘培(キム・サンベ)教授(外交学)は「伝統的な韓米同盟の枠組みを維持すべきだが、日本やオーストラリアのように米国側に完全に立つことは好ましくない。安全保障と実利を同時に考慮する英国のケースを参考にする必要がある」と指摘した。