韓国議員団は、参議院の外交防衛委員長とは面会した。しかし、本来は渡辺美樹委員長のほか参議院3-4人が出席する予定だったが、面会には渡辺委員長1人しか現れなかったという。韓国側は元法務長官や元海洋水産部長官、元セヌリ党院内代表、元セヌリ党代表などそうそうたるメンバーをそろえ、5議員の当選回数は全員合わせて20回に達するにもかかわらず、日本側は比例代表選出の当選1回の参議院議員わずか1人で対応したのだ。さらに、渡辺委員長は面会の席で、日本政府が韓国大法院(最高裁に相当)の強制徴用賠償判決に関連し、韓国政府に仲裁委員会の開催を要請したことについて「韓国が仲裁委構成の要求を拒否すれば、来月28-29日に行われるG20大阪サミットで文在寅(ムン・ジェイン)大統領と安倍晋三首相の会談はないだろう」と断言したという。
韓国側議員らは、韓日間に流れる空気が韓国で予想していたよりはるかに冷たく感じたと話した。尹委員長は「日本に来てみて、韓国で感じていたより両国関係の悪化の度合いが深刻だという点を実感した。両国政府とも、先に手を差し出して問題を解決しようという意思がない状況だ」と述べた。尹委員長は「日本は責任内閣制(議院内閣制)を取っているため、(自民党内では)韓日関係改善は見込めないとのムードが支配的」として「日本が望む通りに(韓国政府が)対応しなければ、韓日関係はこれ以上持続するのが困難なムードだ」と話した。
鄭鎮碩議員は「日本の(河野太郎)外相は、韓国が(韓日関係悪化の)深刻さを正確に分かっていないようだと言った」として「それだけ日本側が強硬だというふうに見える」と述べた。その上で「日本で活動する韓国の企業関係者たちは、米中貿易戦争よりも韓日外交危機の余波、つまり日本による経済報復の方を不安に思っているようだった」と話した。韓日政府の関係が悪化の一途をたどり、日本にある韓国企業も不利益を被っているというわけだ。
尹委員長は「日本が中国に外務・防衛閣僚協議(2+2)を提案したと聞いている」として「米国と中国が積極的で、さらに日本も積極的になってきており、韓国政府の外交的孤立が一層際立って見える」と指摘した。