■G20、状況反転のモメンタムとなるか
韓国政府が仲裁委設置など強制徴用対策に引き続き消極的な姿勢ならば、国際社会に対して「韓日関係の行き詰まりは韓国のせい」という認識が広がる恐れがある。このような状況で日本と外交戦を繰り広げるとなると、結果を楽観できなくなる。日本政府が圧力を強めているのには、このような計算も働いていると見られる。
識者の間では、「韓日は結局、日本で相次いで行われる大型外交イベントと強制徴用対策を連携させるだろう」という見方がある。国民大学のイ・ウォンドク教授は「6月に大阪で行われる20カ国・地域首脳会議(G20サミット)や徳仁天皇即位に伴う10月の外交イベント、来年の東京五輪など、日本がスポットライトを浴びるイベントが続く」と話す。
特に、来月のG20サミットをきっかけに首脳会談開催を協議する過程で、自然な形で強制徴用問題が取り上げられる可能性が高い。聖公会大学のヤン・ギホ教授は「このように状況を放置した状態のままで、両国首脳が会うことはできない」と語った。「ホスト」である日本も、韓米日三角同盟の1つの軸をなす韓国も、「会談不発」は得よりも損の方が多いというのが、識者の大方の見方だ。