■韓国を後にした「ニュー・コリアン」
韓国国籍を取得して平昌五輪に出場した帰化外国人選手15人のうち、今も太極マークを付けている選手は6人だけだ。帰化した選手が7人と最も多かった男子アイスホッケー選手のうち、ブロック・ラドンスキー(36)は引退し、マイケル・スウィフト(32)などテミョン所属の3人は昨年5月に開催された世界選手権ワールド・チャンピオンシップ以降、公の場で姿が見られない。マット・ダルトン(33)ら安養ハンラ所属の3選手だけが今も太極マークを付けている。五輪当時、南北単一チームで話題を集めた女子アイスホッケー代表チームのランディ・グリフィン(31)ら帰化選手3人は、学業などを理由に皆米国などに戻っていった。
韓国生活に適応できなかったロシア出身のエカテリナ・エバクモバ選手(29)=バイアスロン=は、現在他の国家代表チームを模索中という。五輪当時パートナーのミン・ユラと共に人気を呼んだフィギュアスケート「アイスダンス」のアレクサンダー・ゲムリン(26)は、支援金の分配とトレーニングの問題で、ミン・ユラと決別。代表チームとしての活動は行っていない。ある冬季種目の協会関係者は「韓国は、帰化選手をはじめ国籍を回復した選手、二重国籍を持つ選手など『ニュー・コリアン』のおかげで、平昌では期待以上の成績を収めることができた。他の国でも冬季スポーツ分野では帰化が活発に行われている。政府がこれら帰化選手に対する支援と管理をしっかりと行ってこそ、優秀な選手を引き続き確保しながら、冬季スポーツの底辺も拡大していくことができる」と警鐘を鳴らしている。