【萬物相】「腐敗認識指数」176位のとある国

 国際透明性機構が1月29日に発表した2018年の「国別腐敗認識指数」ランキングで、北朝鮮は調査対象180カ国中176位だった。北朝鮮よりも下の国は南スーダン、シリア、ソマリアだ。どこも内戦中だったり、中央政府が存在しなかったりする場所だ。事実上、北朝鮮は最も腐った国だと言っている。

 北朝鮮社会における賄賂の終着点は、当然ながら労働党だ。金正恩(キム・ジョンウン)委員長の統治資金にして核・ミサイル開発の資金となる。そのため国際社会の北朝鮮制裁も、労働党の特権層に流れ込む賄賂の流れを断つことに焦点を合わせる方向で発展した。北朝鮮労働者の海外送り出しを防ぐのも、賃金の80-90%がそっくり労働党に入るからだ。金正恩委員長が第2次米朝首脳会談を推進する中で「制裁緩和」をしつこく要求するのは、制裁が効果を上げていることを意味する。昨年の北朝鮮の輸出は、前年より87%も減った。今の水準の北朝鮮制裁があと数年続きさえすれば、金正恩は本当に核放棄の岐路に立つことになるだろう。

アン・ヨンヒョン論説委員

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