その中で全羅北道警察庁は「地上波テレビ局掌握文書が出た」というタイトルのユーチューブ動画の削除を要請し、大邱警察庁は「朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領は散歩もせず食事も残して蟄居(ちっきょ)している」との記事を問題視するなど、全国の警察庁が先を争うようにフェイクニュースの取り締まりに乗り出している。地方警察庁別では江原警察庁からの削除要請が6件と最も多かった。
放送通信委員会は16日、これらの案件と一般からの削除要請7件の計23件について、外部の専門家などが加わった通信・権益特別委員会に諮問した。特別委員会は「表現の自由を巡る国民の基本権保護のためには、現存し明確な危険が認められない限り、フェイクニュースなどに対する国家機関による審議は最低限にするのが妥当」とした上で、出席した委員全員の合意で「問題なし」との結論を出した。社会の混乱に関する条項がそもそもあいまいで、また問題視された情報も「社会不安を引き起こすようなものではない」というのがその理由だ。
放送通信委員会のある幹部によると、政治的な立場の違いなど、事務局で判断が難しい場合は特別委員会に諮問できるが、その結果に法的拘束力はないという。また早ければ来週中に開催される通信小委員会での正式な審査で最終的な結論が出される見通しのようだ。