【萬物相】新1年生の7割が外国人という韓国社会の現実

 飲食店で韓国人従業員がほとんど見られなくなったのもずいぶん前の話だ。ほかにもホテルなどのルームキーパーはウズベキスタン人、介護ヘルパーは朝鮮族系の中国人、地方の工場はベトナム人やバングラデシュ人ばかりになった。周囲に住民の少ない地方の国道を車で走るときには、肌の黒い若者たちが道路工事を行い、畑で農作業にいそしむ様子を見ても珍しく感じなくなった。引っ越し業界にはモンゴル人が非常に多いという。「遊牧民族なので引っ越し業界には最適」といったジョークも聞かれる。彼らは外見だけからは韓国人と区別がつかないので、家の中で作業するときも住民は違和感を持たないし、またモンゴル人は体力もあり力も強いので業界では人気が高いようだ。

 20世紀まで韓国で出会う外国人と言えば主に欧米からやって来た白人や黒人、あるいは中国から来た朝鮮族か日本人だった。それが21世紀に入るとさまざまな国籍の人や人種が韓国の労働市場に流れ込んでいる。最近済州島では外国人難民や密入国が社会問題となっているが、これを見ると将来韓国で必要となる社会的費用もばかにならなくなることが容易に予想できる。全校児童の70%が外国人となったある小学校が直面するさまざまな事情を目の当たりにすると、韓国社会が抱えるであろうもう一つの深刻な問題を実感せざるを得ない。

韓賢祐(ハン・ヒョヌ)論説委員

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 【萬物相】新1年生の7割が外国人という韓国社会の現実

right

あわせて読みたい