日本でも十数年前、同じようなことがあった。2007年に地下鉄内である男性が痴漢容疑で逮捕され実刑判決を受けたが、最高裁で無罪となった。この事件は映画のモデルとなり、話題を呼んだ。日本では地下鉄内の性犯罪を防止するため、東京メトロではすべての車両に防犯カメラを設置すると昨年発表した。ソウル交通公社によると、9月現在のソウル地下鉄防犯カメラ設置率は30%に過ぎない。
専門家らは「米国やスウェーデンのように被害者陳述評価専門家が捜査の初期段階から陳述と反応を比較し、信頼性を評価すべきだ」と指摘する。証拠が不十分になりがちな性犯罪の性質上、被害者の陳述の信頼度を高める必要があるからだ。性犯罪は加害者だとひとたび名指しされてしまうと、仕事や家族関係まで危機に陥る可能性があるため、部長判事を務めた経験のあるユン・ギョン弁護士は「虚偽告訴された個人が国に賠償請求するのは難しいだけに、逮捕や被害者の陳述確保に注意が必要だ」と話している。