【萬物相】台本通りに「庶民」と乾杯した文大統領

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が26日に光化門で市民と共にビールを酌み交わしたが、その際コンビニで働く27歳のアルバイト店員が大統領と乾杯した。当初、大統領府は「現場にいる人は大統領が来ることを知らない」と説明していた。そうでないと大統領が庶民の生の声を聞けないからというのがその理由だ。しかし乾杯したアルバイト店員は昨年3月にあるクリーニング店で「韓国軍の職員になるため勉強しているアルバイト」として当時大統領候補だった文大統領と焼酎を酌み交わしていたことが27日にわかった。大統領府は「このアルバイトの青年だけが文大統領が来ることを知っていた」と説明を変えた。

 大統領府は昨年8月にも主席秘書官らによる「国民報告大会」を開催し「どんな質問が出るか、また誰がどう答えるか誰もわからない」と説明していた。しかし実際は質問やその答えなど綿密なシナリオが最初から準備されていた。今回の文大統領によるビールショーは大統領府のタク・ヒョンミン行政官のミスだったという声があちらこちらから聞こえる。一見目新しいショーも何度もみていると飽きてくる。そんなことをやる前に、時には耳に痛い庶民の本当の声を聞き、それを政策に反映させる意味のあるやり取りをしてほしいものだ。

アン・ヨンヒョン論説委員
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