鬱陵島沖で発見された沈没ロシア軍艦、本当に金塊を積んでいるのか

 ドンスコイの引き揚げを推進しているシンイルについても、さまざまな疑惑が指摘されている。同社ウェブサイトには1979年に設立されたシンイル建業を母体とする会社だと紹介されている。しかし、中核企業だという「シンイル・ドンスコイ号取引所」と「シンイル・グループ」はそれぞれ今年4月と6月に設立されたばかりだ。

 シンイルはドンスコイを発見したと主張する7カ月前の今年初めから「シンイルゴールドコイン」という仮想通貨に投資すれば、船体引き揚げ後の収益を分配すると宣伝した。17日にドンスコイ発見が報じられた後、2日間で100億ウォンが集まったとの話もある。シンイル関係者は「シンイルゴールドコイン」は、シンガポール・シンイル・グループ(ユ・ジボム会長)が経営する企業で、自社とは無関係だと説明。韓国ではシンイルゴールドコインの募集は行っていないとした。

 しかし、19日にソウル市江西区の「シンイル・ドンスコイ取引所」のオフィスを訪れると、50代女性2人が相談を受けていた。2人は「(ドンスコイが)知られるようになる前から投資を始めた。詐欺だという報道もあるが、それを信じていたらもうからない」と話していた。記者が「コインを買うことができるのか」と質問すると、従業員は警戒し、職業や紹介者を尋ねた上で、「信じるのか信じないのか。もっと勉強してから来てほしい」と答えた。シンイルは同日午後、ウェブサイトからコインに関する内容を削除した。

 シンイル出身のホン・ゴンピョ氏は、「シンガポールにいるというユ・ジボム氏の本名がL氏(42)であり、韓国シンイル・グループの代表L氏(女性・48)とはきょうだいの関係だ」と証言した。ホン氏は15年、弟の方のL氏から「建設方面の専門経営者として迎える」と持ちかけられ、L氏と知り合ったという。L氏は文在寅(ムン・ジェイン)大統領とは慶熙大の同窓生だと自称し、コインへの投資者を募っていた。これについて、シンイル関係者は「世間の関心事はドンスコイ引き揚げ事業なのに、なぜ会社内部に関心を持つのか。(代表は)メディアの取材を受けない」と話した。

クォン・ソンミ記者
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