韓国の高齢者は相対的に経済的な余裕があるか、学歴が高いほど、高齢期の性生活を重要だと考えていることが分かった。
韓国保健福祉部(保健福祉省)の「2017年高齢者実態調査」によると、「高齢期の性が重要だと思うか」との質問に対し、65.9%が「否定的」と答えた。70代高齢カップルの活発な性生活を描いた韓国映画「死んでもいい」(2002年)は大半の高齢者にとっては映画のような話だったというわけだ。高齢期の性生活を「重要」(肯定的)と答えた人は21.9%で、12.2%は「中立」だった。保健福祉部は2008年から3年ごとに高齢者1万人を対象に実態調査を実施している。
調査対象の高齢者の多数は高齢期の性を重要ではないと考えているが、学力や所得水準が高いほど、傾向に差があった。文字を知らない場合、学校教育を受けていない場合、性が重要だとの回答はそれぞれ6.4%、12.6%にすぎなかった。これに対し、最終学歴別で同じ回答は初等学校(小学校、18.5%)、中学校(26.8%)、高校(31.4%)、専門大学以上(38.8%)となり、学歴が高いほど数字が上昇した。経済水準によっても、所得下位20%の高齢者で性が重要だとの回答は12.4%にとどまったが、所得水準が高いほど比率が上昇し、所得上位20%の場合、回答者の28.8%に達した。
性別によっても差が見られた。「重要だ」との回答は男性が37.7%、女性が10.2%だった。また、都市に暮らす高齢者(21.5%)に比べ、農村・漁村に暮らす高齢者(22.7%)の方が性を重要視していることも分かった。