日本人の「がん」に学べ、韓国でも10年以内に乳がん増

■超高齢者の間で前立腺がん・胃がんが増加

 胃がんは全体的に減っている一方で、75歳以上では胃がんの発生率が引き続き増えている。この世代はがんの発生リスクが高い高齢者である上に、胃がん発生の主な要因であるヘリコバクターへの感染率が非常に高いためだ。70代の感染率は約70%に上る。日本は現在、胃がん患者の約半数が75歳以上だ。相対的に若い層には少ないためだ。日本国立がん研究センター・コホート連携研究部の井上真奈美部長は「韓国でも高齢であればあるほどヘリコバクターへの感染率が上昇するため、高齢者の胃がんの発生率はさらに上昇するものと思われる」との見方を示した。

 日本は2005年ごろから男性の前立腺がんが急増した。現在男性のがん患者のうち、前立腺がんが占める割合はトップだ。日本の発生率推移をそのままたどるとすれば、韓国は10年以内に前立腺がんが大幅に増えることが予想される。高齢者の割合が25%に達する2020年代後半には、韓国でも前立腺がんが男性の中で最も多くなるものと思われる。現在は、男性のがん患者のうち、前立腺がんの占める割合は5番目だ。

 しかし、日本のがん専門家たちは「日本では前立腺がんを過剰に診断する傾向がある。甲状腺がんのようにゆっくりと進行する前立腺がんを見つけ出しては、医療問題を引き起こすといったようなことは、避けなければならない」と助言する。80歳以上の超高齢では、相対的に膵臓(すいぞう)がんの発生率が上昇する。日本では昨年4万人が新たに膵臓がんと診断された。韓国の約6倍だ。高齢化が進めば進むほど、日本の女性の子宮がんが増えたことも、韓国が注目しなければならない現象だ。

【グラフィック】 日本のがんを通じて見た韓国のがん

東京=キム・チョルチュン医学専門記者
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