韓国の核武装、脱原発政策でさらに日本に遅れを取る恐れ

 専門家は「今直ちに核兵器を製造することはなくとも、核兵器を製造できる前段階の技術水準は確保、あるいは維持しておくことが、北朝鮮に対する抑止の観点からも重要」と指摘する。国民大学政治大学院のパク・フィラク教授は「核兵器開発の潜在力はまさに核抑止力だ」とした上で「脱原発政策は核開発の潜在力までなくしてしまうため、戦略的に考えれば下策」と指摘する。峨山政策研究院のチョン・ソンフン客員研究員も「韓国は日本に比べるとただでさえ独自の核武装に必要な技術面での準備が遅れているのに、脱原発政策が進められると、この差はさらに広がってしまうだろう」との見方を示している。

 脱原発は戦時を含む有事の際、独自のエネルギー確保を不安定化させるため、エネルギー安全保障の観点からもマイナスの影響をもたらす。千英宇(チョン・ヨンウ)元大統領府外交安全保障首席秘書官は「天然ガスの割合を高めた場合、輸出国や輸送料を決める国からの政治的圧力をそのまま受ける恐れがあるし、また韓国が統制できない国際紛争で天然ガスの海上輸送路が封鎖されることも考えられる。そうなった場合、原発は韓国経済にとって最後の支えになるだろう」と主張している。

パク・スチャン記者
前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
あわせて読みたい