【コラム】ドーピング朴泰桓の敗者復活戦

 今回の大会で朴泰桓に向けられる視線は、リオ五輪時とは違うようだ。再起のため涙ぐましい努力をして試合に臨む朴泰桓を応援する声が高まっている。競泳選手の全盛期は普通、10代後半から20代前半までだ。だが、朴泰桓は今年9月に満28歳になる。今回の世界選手権の自由形200メートルと400メートル決勝出場者の中では最高齢だった。一度泳げば、体力回復がほかの選手よりも遅い。朴泰桓は200メートルの試合後に行われた記者会見で、「100メートルまでは良かったが、150メートルを過ぎると遅れ気味になった」と残念がった。しかし、彼を見守る人々は「1年前よりも記録がはるかに良くなった」と期待を見せた。朴泰桓の現役生活は短くて来年のアジア大会、長く見て19年の世界水泳選手権光州大会、さらには20年の東京五輪を目指している。

 アスリートにとって薬物服用歴は致命的だ。故意であれ手違いであれ、許されることも理解を得られることでもない。これまでの行動にもさまざまな批判があった。それでも多くの国民が、朴泰桓の「敗者復活戦」が美しい実を結ぶよう期待している。国民が見たいと思っているのは、大韓民国で唯一、五輪競泳金メダルを手にした朴泰桓のひたむきな汗と限界に挑戦する情熱だ。

スポーツ部=姜鎬哲(カン・ホチョル)次長
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