メンドーサさん夫妻は警察に「人種差別的な言動は自制させてほしい」と要請した。しかし、警察は「『カムドゥンイ(日本語のクロンボに当たる、黒人をさげすんで言う語)』と呼んだわけでもないのに、なぜ人種差別発言だと言うのか」と対応に消極的で、双方に和解を促したという。
メンドーサさんの妻は本紙の電話取材に「相手側は謝罪し、慰謝料を払うと言ったが、私たちは謝罪だけしてもらって出てきた」と語った。夫妻はその後、フェイスブックに今回の騒動の一部始終について説明する文章を掲載、「(韓国では)他人の生活に介入したり、他人を助けようとしたりしてはいけない」と外国人たちに伝えた。この記事は1700回以上「シェア」され、2000件以上の「いいね!」を得て、共感と慰めのコメントが800件以上書き込まれた。
メンドーサさんは3日、フェイスブックに「(蓮堤警察署の)署長が昨夜と今朝、直接電話して謝罪し、外国人の人権を守るための教育にもっと力を入れると言ってくれた」と報告した。メンドーサさんの妻は「横行していたり、無感覚のまま受け入れられていたりする韓国社会の人種差別や外国人に対する偏見を示した小さな事件。韓国で人種に対する差別や偏見がなくなるきっかけになればうれしい」と語った。メンドーサさんは釜山外国語大学の教授を務め、韓国に来る前は米アトランタでCNNの記者をしていた。